今朝の産経新聞に、「老いと家族愛の詩 ラジオからヒット」という見出しで、
以下のような詩が載せられていた。
手紙~親愛なる子供たちへ~
年老いた私がある日 今までの私と違っていたとしても
どうかそのままの私のことを理解して欲しい
私が服の上に食べ物をこぼしても 靴のひもを結び忘れても
あなたに色んなことを教えたように見守って欲しい
あなたと話すとき 同じ話を何度も何度も繰り返しても
その結末をどうかさえぎらずにうなづいて欲しい
あなたにせがまれて繰り返し読んだ絵本のあたたかな結末は
いつも同じでも私の心を平和にしてくれた
悲しいことではないんだ 消え去ってゆくように
見える私の心へと 励ましのまなざしを向けて欲しい
楽しい時に 私が思わず下着を濡(ぬ)らしてしまったり
お風呂にはいるのをいやがるときには思い出して欲しい
あなたを追い回し なんども着替えをさせたり 様々な理由をつけて
いやがるあなたとお風呂に入った 懐かしい日のことを
悲しいことではないんだ 旅立つ前の
準備をしている私に 祝福の祈りを捧(ささ)げて欲しい
いずれ歯も弱り 飲み込む事さえ出来なくなるかもしれない
足も衰えて立ち上がる事すら出来なくなったら
あなたがか弱い足で立ち上がろうと私に助けを求めたように
よろめく私にどうかあなたの手を握らせて欲しい
私の姿を見て悲しんだり 自分が無力だと思わないで欲しい
あなたを抱きしめる力がないのを知るのはつらい事だけど
私を理解して 支えてくれる心だけを持っていて欲しい
きっとそれだけでそれだけで私には勇気がわいてくるのです
あなたの人生の始まりに私がしっかり付き添ったように
私の人生の終わりに少しだけ付き添って欲しい
あなたが生まれてくれたことで私が受けた多くの喜びと
あなたに対する変わらぬ愛を持って笑顔で答えたい
私の子供たちへ 愛する子供たちへ
新聞記事には
「私の人生の終わりに少しだけ付き合って欲しい」・・・。
高齢の親から子供へ、家族の深い愛情を語りかける詩集『手紙~親愛なる子供たちへ~』(角川書店)が、ラジオで紹介されたとたんインターネット書店の部門別ランキング1位に躍り出て注目を集めている。
認知症や介護の現実に触れながら、親が子を思う気持ちをつづった内容が共感を呼び、昨年発売のCDも話題に。
作者は熊本出身のシンガーソングライター、樋口了一さん(45)。歌詞のもとは作者不明のポルトガル語の電子メールで、2年前に知人が偶然手に入れ、翻訳した。
介護や老いを題材にした内容に衝撃を受けた樋口さんが、曲を作成。第2の千の風になるか・・・。
とある。
生まれて何も出来なかった我が子を無償の愛で育ててきた親。
その親が老いて行く姿を見るのは悲しいけれど、旅立つ前の姿に付き合う。
それは、何も出来なかった幼い頃の私に、親がしてくれた事と同じ事。
そう考えると、何かすーっと割り切れる。
今まで育ててくれた恩返しの時が、旅立ちのお手伝い。
何だか、とても考えさせられた新聞記事でした。
早速、『アマゾン』に、詩集を注文しました。
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